このページでは、古くから日本で親しまれている『猫に小判』ということわざの意味や例文、似た意味をもつ類語や英語、対義語などを解説していきます。
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猫に小判の意味
貴重なものを与えても何の反応もないことにたとえていう。
転じて、価値のあるものでも持つ人によって何の役にも立たないことにいう。
引用元: 広辞苑 第四版
- 貴重な学びを教えても相手に理解力が無いと効果を持たない
- 大切なお金を与えても使い方を知らなければ役に立たない
- 何事も有効になるか無駄になるかはヒト次第
生活の中で贅沢品とされるモノ(お金・高級車・ブランド時計など)は、与える相手によって価値が変動するもの。
5歳の子供に1億円あげるよりも、うまい棒とハンバーグ定食を食べさせてあげた方が喜ぶでしょう。(そして歳を重ねるごとに後悔するでしょう)
どんなにおすすめのモノを与えても、相手が使い方や活用方法を知ろうとしなければ無意味。
猫は小判を貰うよりも”モグニャン キャットフード”を食べさせてあげた方が喜ぶように、価値があるものはそれぞれです。
(ワイン飲みすぎで)体重が増えたと嘆く母へのプレゼントも1か月後には誇りをカブり、使っていない部屋の片隅で眠るという末路を歩みました。
・相手が何を求め、欲しているのかを理解する。
・意味なきことを把握し、労力を使わない。
猫に小判の例文集
プレゼント編
アゲ太:せっかくお前に通勤用の可愛いバッグ買ってやったのに使ってないのかよ?ほんと猫に小判だったわ。
貰子:うっさいボケ!何が猫に小判じゃ!通勤時はウォーキングも兼ねて歩くから持ち運びしやすいカバンがいいってゆったやろが!しかも可愛いカバンで通勤できるか!んでキリンの絵柄カバンてなんじゃい!?可愛いというより不思議じゃ!色んな意味で空気読め!
アゲ太:何でやねん!首がウニョ~ンって伸びてクチをモグモグさせながら木の葉っぱを食べてる姿がキュート…(延々続く)
…が、キリンを愛するアゲ太の気持ちはうまく伝わらないのであった。
I Phone編
電子:母さん!今日iphoneの最新機種が割引価格であって誕生日プレゼントも兼ねて買ってきたよ!
70代母:あらあら、ありがとう。電話はできるの?
電子:当たり前じゃない!番号は○○で、こんな機能があって5G対応で100GB以上の要領があって…etc。
70代母:あらあら、凄いわね。電話はできるの?
電子:……。
猫に小判だったプレゼントは今、家の固定電話の代わりとして活用されている。
島田紳助さんとマイケル・ジャクソン
過去に放送されていた『松本紳助』という番組でのトークで、お笑い界のレジェンド島田紳助さんがふとしたキッカケで、キングオブポップと名高いマイケル・ジャクソンの日本公演に行ったというお話をされていました。
なんか始まったらこんなカッコしてよ。
↓↓↓(こんなカッコ)
『パゥ!』とかゆっとったわ。
んで何がおもろいんかわからんくて、ずぅっと寝とったわ。
SMAPメンバー全員が熱愛し憧れているマイケル・ジャクソンという存在は、島田紳助さんにとっては猫に小判だったようです。
猫に小判の由来
猫に小判の由来には確証的な説はありません。
ただ江戸時代に生まれた『上方いろはかるた』にも、このことわざが登場するように猫は当時から人々にとって実用的なペットとして飼われていました。
そこでの一説をご紹介すると…
また小判は高価で貴重な貨幣であり人々は大切に扱っていました。
ある日のこと、商人が大金を持って旅をしていたところ猫が小判を拾ってくわえているのを見かけ
と思った商人は、小判を持っているその猫を捕まえて取り上げようとしましたが、猫は商人の手から逃げ出し、小判を持ったまま姿を消しました。
このエピソードが広まって『猫に小判』ということわざが生まれたという一説があります。
無駄に高価なものを持っているけれども、それを十分に活用できない様子を表す言葉として後々広まっていったとされています。
また好き嫌いの有無がはっきりしており、忠実に飼い主になつくというよりは、どこか自己中心的で自由な性格からこのことわざに使用されたとも言われています。
類語~猫に小判と豚に真珠の違い
「猫に小判」と「豚に真珠」という言葉は、どちらも無駄に高価なものを持っているけれどもそれを十分に活用できていない様子を表す類語です。
ただし、これらの言葉には微妙な違いがあります。
「猫に小判」は、あるものを持っているけれどもそのものの価値を理解できない、またはそのものを有効活用する知恵がない様子を表します。つまり猫が小判を持っていることは偶然であり、その小判を使いこなす能力を持っていないということです。
一方「豚に真珠」という言葉は、高価で貴重なものを持っていること自体は理解しているが、そのものの本質的な価値や意味を理解できず、無駄に扱ってしまう様子を表します。つまり豚が真珠を手に入れたとしても、それが何の価値を持っているかを理解できず、ただ単に食べたり遊んだりしてしまうということです。
したがって「猫に小判」と「豚に真珠」は持っているものに対する認識や価値観の違いを表す言葉であり、微妙なニュアンスの違いがあると言えます。
その他~猫に小判の類語
引き続き、豚に真珠以外の類語~猫に小判と似た意味を持つことわざや言葉などを解説させて貰います。
馬の耳に念仏
この言葉は、馬が耳を傾けているように見えても実際には耳に入った情報を理解しているかどうかは分からないということから生まれたものです。また念仏というのは仏教の教えの一つであり、何度も唱えることで自分自身を鍛えることを意味しています。
このことわざから、どんなに熱心に説明しても相手が理解しない場合があることや、相手に合わせて伝える必要があることを表しています。
ただし相手が理解できるような説明を心がけることで、少しずつでも情報を伝えることができるかもしれません。
対牛弾琴
<読み方>
たいぎゅうだんきん
由来としては、中国の古典「論語」に登場する故事に基づいています。この故事によれば、子路という弟子が、自分の琴の演奏を聞いてほしいと孔子に頼んだところ、孔子は「君子は牛に向かって琴を弾くようなことをしないものだ」と応えたとされています。つまり、牛は音楽の美しさを理解できないため、説明しても意味がないということを示しているのです。
このことわざから、相手の理解力や興味・関心に合わせた努力をすることが大切であることが教えられます。自分だけが理解していることを、相手に分かってもらうために必要な説明やアプローチを考え、その努力を惜しまないことが大切です。
兎に祭文
<読み方>
うさぎにさいもん
この言葉の由来は、古くから狩猟の対象として扱われてきた兎に祭文を読むことで何か意味があると思い込んでいる人たちを揶揄するために使われるようになりました。つまり兎は祭文を聞いても何の意味も理解できないため、祭文を読んでも意味がないということを表しているのです。
このことわざは、無駄な努力や無駄なことをすることの意味のなさを表現するとともに、努力や言葉を無駄にすることの愚かさを教えてくれます。
その他~類語&ことわざ
・猫に経
・馬耳東風
・犬に小判
・犬に論語
・猫に石仏
猫に小判の対義語
ここからは猫に小判の対義語~反対に近い意味を持つことわざや言葉を解説していきます。
鬼に金棒
弁慶になぎなた
猫にまたたびお女郎に小判
猫に小判の英語
猫に小判
・Really big waste of resources
本当に大きな資力の無駄
・Don’t cast pearls before swine.
豚に真珠を投げるな
最後に
今回は猫に小判の意味や類語、英語などの解説をさせて貰いました。
自分にとって価値のあるものでも、他人には全くメリットがないor必要性が感じられないという現実は多々あるもの。
それを見極め、相手は何が好きなのか?どんなモノを必要としているのかなど、人の気持ちを考えられるようになれればイイですね。
コラム~猫に小判とポケモン
日本でも大人気のポケモンというゲームには『猫に小判』という技があります。
・相手の体に小判を投げつける攻撃
・戦闘のあとでお金がもらえる。
ポケモンゲーム内では『猫に小判で攻撃!こばんがあたりにちらばった!相手を倒した!○○は150円ひろった!』という流れでお金がもらえる技のようです。
百聞は一見に如かずなので、その技を解説した動画をアップしておきますね。