このページでは『虎穴に入らずんば虎子を得ず』という言葉(故事成語)の意味や例文、由来や類義語・対義語などをご紹介していきます。
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虎穴に入らずんば虎子を得ずの意味
危険を冒さなければ功名はたてられないことのたとえ
引用元: 広辞苑 第四版
欲しい!と思うモノを手に入れるのには、時には恐怖や不安が襲い掛かってくる時もあるが恐れていてはそれを得ることはできないという故事成語。
<例文①>
B君:虎穴に入らずんば虎子を得ずだな。勇気出してみなよ。
A君:? 新しいサンバの名前だすか?
B君:(…すすめる俺にも勇気がいるな)
本当に転職をすすめていいのか?まずはA君に勉強させてからか?と迷うB君でした。
<例文②>
翌年、金髪ガール(虎子)を連れて帰国してきた(&どこか自慢げだった)
アジア系ガールが好きな僕は少しもうらやましくなかった🙂
<例文③>
ふとしたキッカケで彼女と一緒に登下校。ドキドキ会話もあいまいなまま、もうすぐ彼女の家。
僕の右手は~虎穴に入らずんば虎子を得ず~嫌われるかも…と怖がりながらも彼女の左手を握ろうとした瞬間!
プルルル~あぁ母さん?僕が狙った虎子はスマホと母さんに奪い取られた。
虎穴に入らずんば虎子を得ずで注意すべき2つの点
虎穴に入らずんば虎子を得ずという故事成語における2つの注意点をご紹介します。
注意①~入らずんばの読み方
『虎穴に入らずんば虎子を得ず』は『こけつにいらずんばこじをえず』と読みます。
『入』は日常的に『はいる』という読みで使われる事が多い漢字なのですが『はいらずんば』⇒『いらずんば』と読むので注意しましょう。
注意②~虎子か虎児か?
『虎子』という表記の方が多数派です。
多くのことわざ辞典や国語辞典にもコチラの漢字が多く使われています。
ただ中には少数ですが『虎児』という表記もされており、どちらが正しいor間違っているというハッキリとした答えは見当たりません。(ネット検索や文献・辞典などを参考)
『後漢書―班超伝』で使用されている『虎子』が多く使われており、世間一般の浸透性も高いようです。
もしアナタが世界的大ヒット曲『Minority(少数派)』が好きだったとしても、テストなどでは多数派の『虎子』と答えるのが無難でしょう🙂
(例え)
後漢書―班超伝 虎穴に入らずんば虎子を得ず
スラムダンク-安西伝 諦めたらそこで試合終了だよ
虎穴に入らずんば虎子を得ず~意味の細分化
虎穴に入らずんば虎子を得ずの単語を解読してみましょう。
※参考・広辞苑 第4版など
①虎のすんでいる穴 ②転じて、きわめて危険な場所。
①虎の子 ②とても大切なもの・手に入れにくいもの ③便器。しゅびん。おまる。
※しゅびん⇒寝る場所の近くに置いておき、小便がしたくなったら使用する容器。
どういった理由、由来があって『虎子』という凶暴な肉食動物の漢字が含まれる語句に③のような意味が付いたのかは不明です。
虎穴に入らずんば虎子を得ずの由来・歴史
班超(はんちょう)という武将が、ビビる兵士達を鼓舞するために使われたとされる言葉。
時は後漢(25~220年)中国王朝の時代まで遡ります。
漢の武将・班超(はんちょう)率いる36人の軍勢は、敵対関係にあった『北匈奴』の軍勢と戦う事を余儀なくされた。
国の情勢などから、北匈奴の軍勢に将来殺されてしまうかもしれないという懸念が生まれたからだ。
しかし北匈奴の軍勢は人数が100人以上おり、漢の兵士たち36人と比べ圧倒的に多く優勢。
兵士たちの士気は高まらず動揺が隠せなかった。
そんな兵士たちを鼓舞するために、戦うことを決意した武将・班超がイイ放った言葉。
この言葉で兵士たちの士気を高める事に成功し、まともに攻め合えば勝ち目の低い班超ら漢の軍勢は、匈奴の軍勢に対し夜襲を仕掛け 大勝利を収めた。
こうした物語から『虎穴に入らずんば虎子を得ず~危険を冒さなければ成功は手に入らない』という故事成語が生まれたとされています。
虎穴に入らずんば虎子を得ずの類語
この故事成語の類語~似ている四字熟語や言葉をご紹介します。
虎穴虎子
読み方:こけつこし、こけつこじ
類語というよりは虎穴に入らずんば虎子を得ずを略した四字熟語です。
意味も同じく、多少なりとも危険を冒さなければ功名は手に入らないということ。
肉を切らせて骨を断つ
自分が相当の痛手を受けても、敵にはそれ以上の打撃を与えて打ち勝つ。
捨て身で戦う覚悟をいう語。
引用元: 広辞苑 第四版
<例文>
そんな僕に放課後、いじめっ子が寄ってきた。ビビってみせた。泣きそうな顔をしてみせた。のび太君の真似をした。ボコボコ殴ってきた。痛かった。
そして挑発してきた。今だ😄
実は空手経験者の僕は、舌を出したニヤケづらジャイアンに渾身の廻し蹴りをかましてやった。
肉を切らせて骨を断つ、成功。
危ない橋も一度は渡れ
<例文>
欲しいといったものは何でも買って貰え、お小遣いも月々3万円。
そんな友人が『危ない橋も一度は渡れ』という言葉を受験勉強で知り、このまま甘やかされてたらダメだ!冒険しないと!
…1人ブラジルの大学へと旅立っていった(危なすぎるやろ…)
その他の類語・単語
・虎口抜牙
・枝先に行かねば熟柿は食えぬ
・死中に活を求める
・千金の珠は必ず九重の淵之而も驪竜の頷下に有り
虎穴に入らずんば虎子を得ずの対義語
虎穴に入らずんば虎子を得ずの対義語~反対の意味を持つ言葉をご紹介します。
君子危うきに近寄らず
君子は身を慎み守って危険を冒さずこれを避ける。
引用元: 広辞苑 第四版
※君子⇒(高い身分の人・人格が立派な人・徳が高くて品位のそなわった人・品位の高い人・品格者)
棚から牡丹餅
思いがけない好運がめぐってくることのたとえ。
引用元: 広辞苑 第四版
自分が計算していたわけでもない(自分にとっては)プラスの出来事が起きる事。
その他の対義語・単語
・聖人危うきに近寄らず
・石橋を叩いて渡る
・命を知る者は巌牆の下に立たず
最後に
今回は『虎穴に入らずんば虎子を得ず』という故事成語の意味や例文、由来・歴史などをご紹介しました。
冒険してみよう!チャレンジしよう!という言葉は自己啓発本や色んな曲で使われている言葉ですが、いざ実行しようと思うとなかなか難しいのが現実。
でもいつか、この故事成語を思い出し~虎穴に入って虎子を得る~チャレンジして成功を得られたらいいですね🙂